日本のITエンジニアの給与は世界20位

IT業界
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日本のITエンジニアの給与は日本の中では高い方に位置付けられています。

では世界のITエンジニアの中で日本のITエンジニアの給与は高いのでしょうか。

今の日本のIT技術者の位置が分かります。

2022年に総合人材会社のヒューマンリソシア株式会社がレポートを発表していますので参考にしています。

 ~世界のIT技術者の給与動向を調査~ IT技術者の給与が最も高いのはスイス、2位米国、日本は世界20位、中国が25位と迫る

日本のITエンジニアは20位

レポートを参考にすると日本は20位になります。

順位給与(USドル)
スイス100,053
アメリカ89,161
イスラエル85,131
デンマーク70,722
パナマ63,318
ノルウェー61,125
ドイツ59,014
オーストラリア56,944
フィンランド53,673
10オーストリア52,338
11オランダ52,256
12スウェーデン49,239
13アイルランド49,130
14イギリス48,650
15ニュージーランド48,028
16フランス44,447
17ベルギー43,786
18シンガポール42,397
19香港42,346
20日本38,337

スイスが1位、2位がアメリカとなり上位の多くはヨーロッパの国となっています。

アジアからシンガポール、香港が入り、日本の上位となっています。

額を見ると1位のスイスから3位のイスラエルまでが日本の倍の金額になります。

成長率はマイナス

給与の上昇率を見てみると驚いた事に-15.1%となっています。

すべての額を米ドル換算で出している為、円安が進行していると金額に変化が無くてもマイナスになっている事は考えれられます。

ただそれでも円安進行に勝てないだけの上昇または、上昇が無い状況だと思います。

-15.1%という数字は決して円安進行を考慮しても、大きく外れた値ではないでしょう。

なぜ日本のエンジニアは低いのか

ではなぜ日本のIT技術者の給与は低いのでしょうか。

3つの要因が考えれらます。

①日本で多いITシステム開発の階層構造
以前の記事(ITシステム開発の階層構造)で書きましたが、日本のシステム開発の多くは階層構造になります。
給与が高い上位ベンダから給与が低い下請け会社まであり、下位の会社に属する技術者が多い現状では全体では給与が低くなる構造です。

②日本と海外のシステム開発の取り組み方の違い
こちらも以前の記事(日本とアメリカのIT業界の違い)で書いた内容です。
日本の会社でのシステム開発や運用は外部会社へ委託されている事が多いですが、海外では内製化されています。その為海外ではエンドユーザの社員として雇用される技術者が多いですが、日本ではエンドユーザから委託を受けるベンダ会社に所属する技術者が多くなります。
この構造では元々システム費用を抑える目的を含む構造ですので、エンドユーザからベンダ―企業へ委託料も抑えられ、そこから支払われる技術者の給与もエンドユーザ企業の給与よりも低くなるため、IT技術者の給与は低めになります。

③技術者の派遣
日本は派遣社員が多い事も要因としてあります。IT技術者も派遣社員としてエンドユーザやベンダーに配属されている事は多いと思います。
派遣会社は派遣先から得た派遣費用から自社の利益分を確保した額を社員に支払います。その構造ではどうしても給与は低く抑えられます。

自分でどうしたら給与は上がるのか

ではどうしたらIT技術者のの給与は上げられるのか。

私が考える技術者自身で出来る給与アップ策は以下の3つです。

①スキルアップしスキルチェンジをする。
プログラマからシステムエンジニア。システムエンジニアからコンサルタント。と、より上位の技術者を目指す事で自分自身の価値をアップし給与アップと転職市場での価値を向上します。

②システム開発のより上位の会社に転職する。
請負開発の下請け会社ではなく、元請け又は1次請け会社に転職する事で会社規模が大きくなり、給与が上がる事が期待できます。

③派遣ではなく、正規雇用でエンドユーザに転職する。
派遣での給与UPでは大きな変化は難しいと思います。働き方の自由度は下がると思いますが、エンドユーザ企業に社内SEとして就職する事で安定と給与UPは期待できると思います。

日本のIT技術者は年々高齢化し、人材不足も深刻化していきます。もっと自分自身で自分の価値を上げて給与UPを目指していきましょう。

IT技術者には専用の転職支援サービスがあります。そこで沢山の求人から自分が求める会社、条件、給与を相談してみるだけでも良いと思います。

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