IT業界やITの仕事の会話でよく「エスアイアー」って聞きます。
会話に流れから大体、会社の種類とか、業種みたいな物だとは察しが付くのですがどんな言葉なのでしょうか。
今回はこの基本から解説します。
「Sier」は「システムインテグレータ」の事です
まず「Sier」という言葉は和製英語です。
いわゆる「ナイター」= Night game や「フリーター」=part-time worker と同じく、日本でのみ通じる言葉で外国の人には通用しません。
本家アメリカのyahooで「Sier」と検索してもITとは異なった会社が検索結果で表示され、その中で時々日本のIT会社が日本語で表示されてきます。
またChatGptに「Sierとは何?」と聞いても「意味を持つとは思えません」と言う回答が帰ってきます。
英語で単語の後ろに「er」を付けると「○○する人」という意味になる事の拡張で、日本で作られた言葉のようです。ですのでSIerは「SIする会社」を言う意味で用いられます。
では海外でそのような会社を何と呼ぶか。
それは「System Integrator」(システムインテグレーター)です。
System Integratorとは
ではシステムインテグレーターとはどんな会社でしょうか。
Sierという言葉が割と広く使われるので、本家のSystem Integratorという単語はとても重厚に聞こえてきます。
システムインテグレーターはコンピューターシステムやソフトウェアを統合し、一つのシステムとして動作させる専門家や企業のことを指します。
顧客のニーズや要件に基づいて、ハードウェアやソフトウェアの選択から導入、設定、テスト、およびシステムの維持管理に至るまで、システム全体の設計と実装を担当する会社になります。
システムインテグレーターは、企業や組織が新しいシステム・技術を導入する際に重要な役割を果たします。彼らは、様々なベンダーの製品やシステムを調和させ、シームレスな動作を実現することで、効率性や生産性を向上させることが期待されます。また、システムのトラブルシューティングやアップグレードなどのメンテナンス作業も担当します。
日本ではシステム開発の超上流から運用保守まで一括して請け負える会社を指す事が多いです。
時々、プログラミング開発やシステム開発しか出来ない会社が「Sier」と名乗る事がありますが、それでは言葉の意味と会社の実力が伴わないように感じます。
説明にもありますが、企業のDX化には欠かせない企業になります。
日本のシステムインテグレータ企業
日本で代表的なシステムインテグレータとしては以下の会社が挙げられます。
- 富士通
- NEC
- NTTデータ
- 日立製作所
- 大塚商会
- 野村総研
- 伊藤忠テクノソリューション
いずれもIT業界では大きな会社になります。
これらの会社はシステム導入コンサルから運用保守まで請け負える為、様々な仕事が発生します。
ITエンジニアとしてシステムインテグレータで働ける事はとても良い経験になると思います。