クラウドサービス利用で気をつけたい新興Sierへの開発依頼

ITエンジニアの仕事
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 クラウドサービスやスマホアプリの勢いが止まらない中でこれまでの、大手Sierや中堅Sierに加えクラウドサービスに特化したSierが出てきました。

 私も最近クラウドサービスの構築で新興Sierに仕事を依頼したり一緒に仕事をしています。そこで色々思う所もありましたので簡単に感想を書いてみたいと思います。あくまで私の個人の感想です。

 経験した構築プロジェクト毎に書いてみます。

どんな構築だったのか

 まずはそれがどんな構築だったのかです。

 それは自社の顧客管理をクラウドサービスで実装する構築でした。元々自社サーバ内に顧客管理システムが構築されており、その老朽化対策と機能アップを目標にクラウドサービス上に再構築するプロジェクトでした。

 元々顧客管理の機能が実装されているクラウドサービスでしたのでそれを自社向けにカスタマイズすることで利用可能になる目論見で3ヶ月の見積もりをいただき、そのクラウドサービス会社から紹介されたクラウドサービスに特化したSierに構築を依頼しました。

何か起こった??

  11月にクラウド会社から3年契約のアカウント(約100ライセンス)を購入し、構築会社とは一括請負での契約を締結しまいた。

 しかし2月になっても構築が完了しません。構築会社は2月の段階でも基本設計レベルの機能設計を行うだけで、テストフェーズに移行する事も無かったのです。

 そして4月に構築が完了したと言うことになり、受入テストを行ってみると多くの機能で正常に動作する事が無く、よく確認してみるとシステム全体でのテストを行っていないと言うことが発覚。そのSierは単に機能の構築をしただけで、全体を通してのテスト(結合テスト、総合テスト)を行う事すら予定に入っていなかった為でした。

 結局、システムが運用を開始したのは6月なってから。ライセンスは契約した11月から全数購入していましたので毎月約80万円を8ヶ月間、使わないにも関わらず支払っていたことになります。

何でそうなったのか。

  では、なぜそうなってしまったのか??

発注した方の印象としてはSierの技量不足としか言いようがありませんでした。

アジャイル開発と言いながら、

・課題管理が出来ない
・進捗管理が出来ない

そして決定的だったのが人手不足でしょうか。

他社の案件との掛け持ちをしているようで、そちら炎上してこちらの対応が何日も滞るなんて事は何回もありました。

 会社として開発を請け負う体制が整っていなかったように思います。

感想/教訓

 クラウド化と同時進行のローコードの進化でシステム開発への参画の壁は低くなったように感じがします。

 それに伴いシステム開発会社を起業する壁も低くなっています。クラウドサービス提供業者も自社のサービスの提供拡大の為に新規会社の投資し対応する会社を増やしている事も事実です。

 ただ起業するのはまだ経験が不足している人、もしくはクラウドサービスの事案しか行った事が無い会社がいる事も事実です。

 しっかりシステム開発の基本を持っている上で新しいサービスを手掛ける会社ならば、大きな失敗はないでしょう。

 経験が浅い人が多い会社が手掛けるとシステム構築の開発は出来ても、システム開発の管理、進行が出来ない印象が拭えません。

 自社の構築では自社で確実なシステム開発が出来る人を立てるか、しっかり相手会社の技術力、管理能力を見極める必要があると言うのが私の感想です。

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