ITシステム開発でのコンサルタントの功罪

ITエンジニアの仕事
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企業や組織が業務システムを開発しようとする時に最初にコンサルタントを依頼する事があります。

自社内でシステム部門がない、もしくはシステム部門のシステム開発能力が低い場合に依頼される事になります。

また現行システム稼働中に経営層程の上層部から、システム改革の為に現担当者を外して第三者的な発想からシステム再構築したい、もっと他社事例を生かした効率的なシステムを構築したいといった依頼からコンサルタント会社に依頼されることもあります。

業務システム開発プロジェクトの最初の要件、業務のとりまとめと開発方法の提案などを行う事となります。

私も何度かコンサルタント会社が入った開発に携わり、現在もコンサルタントを言われる人と仕事をする事があります。

そこで感じた事を「功」と「罪」で纏めてみます。

コンサルタントの「功」

まずコンサルタントと仕事をして良かった点にです。

・資料作成能力の高さ

仕事をお願いすると「成果物」が最後に提出されます。成果物は分析した報告書であり、提案の資料になります。

その提出される資料の見栄えと質は素晴らしいものが多いです。

ヒアリングした内容をもれなく資料に落とし込み、提案の文章なども理解しやすい。その資料から内容を理解する事は容易で成果物としての質は高く、その後の仕事に生かせる物でした。

・他社事例の紹介

コンサルタントに依頼する一つの大きな狙いは他社事例を知って生かしたいことにあります。

他社が同じ業務を如何に行っているか、又は如何にシステム化したか。それを参考に自社システムに生かす事はとても有益です。失敗事例、成功事例を知るコンサルタントからその知見を受け、自社システムに生かすことはコンサルタントを入れる一つの意義になります。

コンサルタントの「罪」

次にコンサルタントを入れて考えさせられる事例になります。

・ワークフロー作成に終始する

 業務システム開発の第一歩は業務分析となります。コンサルタントに依頼した場合、そこから入るのが一般的だとは思うのですが、全体の成果物として出てきた物がそこから作成された業務ワークフローのみという事があります。

確かに業務分析から業務ワークフローを作成するのは大切です。ただそれをそのままシステム化の要件とするのではなく効率化、セキュリティーを考えて提案が必要になる物と思います。

・「コンサルタント」の仕事になっていない

 上の内容と重複する話しではあるのですが、コンサルタントに依頼するのは自社向けの「最適解」を求めて依頼するになります。現状分析も必要ですが、それだけでは物足りません。

 また現状分析から一歩踏み込んだ提案でも「自分の過去の経験からのみ」出来レース的に提案されてもそれが本当に自分の会社に最も適した内容なのか、考えさせられます。

 業務分析をして、業務の再構築を検討し、世にある多くの構築方法から最も適した構築方法を提案する。それを顧客は求めているのだと思います。

・費用対効果の悪さ

 IT業界の仕事の中でもコンサルタントの単価は最も高い単価となります。月額200万円が多いと思われます。

 それだけの単価を出して得られ物が、その単価に見合う物なのか上記の例から考えさせられる事が多くあります。

 それならば少しくらい時間が掛かっても社内SEに任せる、又はSierに依頼すると言った選択肢もあるのではないでしょうか。

 教育的視点、運用開始後の運用を考えた場合に考えさせられます。

最後に

多くのコンサルタントと言われる会社、Sierと言われる会社があります。

もちろん経験豊かで「最適解」を出してくれる会社もありました。

ただそれを本来は自社SEが出せるようになるのも必要な事です。

今後の自社の社員教育や運用を考えて、開発を行って行くことが大切な事だと思います。

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