前の記事ではSociety 5.0の説明と実現できたらどうなるか、を纏めてみました。
ここではSociety 5.0を現実化させるために必要となる要素と、実現に必要となるITエンジニアの姿についてまとめてみます。
Society 5.0を実現するために重要な要素
Society 5.0を実現するためには、さまざまな重要な要素が必要です。以下はその主な要素です。
- データ活用 Society 5.0では、IoTセンサーやデバイスから生成される大量のデータを効果的に収集、解析、活用することが重要です。ビッグデータ解析は、問題解決や新しいサービスの創出に役立ちます。
- AI(人工知能) AIは、データ解析や意思決定のサポート、自動化などに不可欠な技術です。AIを活用することで、さまざまな分野で効率的なソリューションを提供できます。
- サイバー・フィジカルシステム(CPS) 物理空間とサイバー空間を統合したCPSは、リアルタイムでの情報交換やシステム制御を可能にします。これにより、交通、医療、製造業などで高度な自動化と最適化が実現できます。
- インフラストラクチャ 5Gなどの高速・高品質な通信インフラやクラウドコンピューティング、エッジコンピューティングなどのデジタルインフラが、Society 5.0の実現に重要な役割を果たします。
- セキュリティとプライバシー データの安全性と個人情報保護は、Society 5.0を構築するうえで欠かせない要素です。サイバー攻撃やデータ漏洩を防ぐためのセキュリティ対策が必要です。
- 人材育成 新しい技術を理解し、活用できる人材の育成が不可欠です。教育機関や企業は、AIやデータサイエンス、IoTなどの専門知識を持つ人材を育成することが求められます。
- 法規制と倫理 新しい技術やサービスを適切に規制し、倫理的なガイドラインを設定することが重要です。これにより、社会的な影響やリスクを最小限に抑え、技術の適切な活用が促進されます。
これらの要素を組み合わせることで、Society 5.0の実現が可能になります。政府、企業、教育機関、個人などが協力して、技術の進化とともに社会のあり方を変革していくことが求められます。
これらの要素を実現させる人材には高いIT知識と関連する法やセキュリティーなどの知識が必要となります。
では今度は実現に必要となるエンジニアの姿を考えてみました。
Society 5.0において必要とされる人材
Society 5.0において必要とされる人材は、先進技術の知識やスキルを持ちながら、社会の変化に適応できる柔軟性や創造力、倫理観を備えた人材です。具体的には、以下のような特性やスキルを持つ人材が求められます。
- デジタルリテラシー AI、IoT、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの技術に精通し、それらを活用して問題解決や革新的なプロジェクトを進められる人材です。
- データサイエンススキル データ解析や機械学習、統計学の知識を持ち、ビッグデータを活用してインサイトを引き出すことができる人材です。
- AIエンジニア AIアルゴリズムやモデリング、機械学習などに関する専門知識を持ち、AIを活用したシステムやサービスの開発を行うことができる人材です。
- IoTエンジニア IoTデバイスの設計、開発、管理、セキュリティに関する知識を持ち、IoTシステムを構築できる人材です。
- ロボット技術者 産業用ロボットやサービスロボットの設計、プログラミング、メンテナンスに関するスキルを持つ人材です。
- ネットワークエンジニア 5Gなどの高速通信技術やネットワークセキュリティの知識を持ち、インフラの整備と保守を行うことができる人材です。
- 倫理とプライバシーに対する意識 技術の活用に伴う倫理的な問題やプライバシーの保護に対する意識を持ち、適切な対応ができる人材です。
- クリエイティブな問題解決能力 先進技術を活用して新しいビジネスモデルやサービスを考案し、社会の課題を解決できる人材です。
- コミュニケーションスキル 技術的な専門知識を持ちつつ、他分野の専門家やユーザーと連携してプロジェクトを進められるコミュニケーションスキルを持つ人材です。
- 高いアンテナ 技術の進歩が速いため、常に新しい技術とサービスに興味を持って学習して取り込む、そんな高いアンテナを持つことが必要です。
これらの要素を組み合わせた人材が、Society 5.0の実現において重要な役割を果たすでしょう。また、異なる分野の専門家が協力して新しいアイデアを生み出すことが求められます。
これからITエンジニアが目指す姿
Society 5.0は政府がこれから目指す日本の社会の姿です。
ですのでこの社会を実現するために日本の政府は舵をとって行くと思います。
この社会実現の重要要素の中核を担うのがITエンジニアです。これからITエンジニアに求められるのは前で書いたようなスキルを身に着けたエンジニアです。
反対に言うと前に書いたようなスキルを身に着けると、これからの社内のド真ん中で仕事ができるようになり、やりがいも求人も沢山出てくる可能性があるという事です。
社会の方向性が決まっていて求められる姿も決まっている。
これからスキルアップやITエンジニアを目指す人は前に書いた求められるエンジニアの姿を参考にして、これからの未来で求められるエンジニアとなるべく、スキルアップと経験を積んでいけば素敵なエンジニアライフを送れると思います。