2024年のアメリカITエンジニアの転職市場は何が変わったのか?
2022年から2023年にかけて、アメリカのIT業界は大きな転換期を迎えました。特に、FAANG(Facebook/Meta、Apple、Amazon、Netflix、Google)を中心とする大手テック企業の大規模なレイオフ(解雇)は市場全体に大きな影響を与えました。
2024年現在、転職市場は回復傾向にあるものの、従来の「転職すれば給与が大幅に上がる」という流れは変化しています。アメリカのITエンジニアが今どのような転職戦略をとっているのか、そして日本の転職市場にどのような影響を与えるのか、新しい資料をもとに詳しく調べてみました。
アメリカのITエンジニアの給与動向(2024年版)
(1) 平均給与と職種別の年収
アメリカのITエンジニアの給与は、地域や職種によって大きく異なります。以下は、2024年時点での主要職種の平均年収です(Glassdoor, Levels.fyiのデータを参照)。
職種 | 平均年収($) | 中央値($) |
---|---|---|
ソフトウェアエンジニア(一般) | 120,000~160,000 | 140,000 |
シニアソフトウェアエンジニア | 150,000~200,000 | 180,000 |
AI/機械学習エンジニア | 180,000~250,000 | 220,000 |
クラウドエンジニア | 140,000~190,000 | 160,000 |
DevOpsエンジニア | 130,000~180,000 | 150,000 |
データサイエンティスト | 140,000~200,000 | 170,000 |
3. アメリカのIT転職市場の最新トレンド(2024年版)
(1) FAANGの求人減少と新興企業の台頭
かつて「転職すれば給与が大幅に上がる」と言われたアメリカのIT業界ですが、2023年のリストラを経て、FAANGの求人は大幅に減少しました。
しかし、FAANGの減速に代わって、新興企業やAIスタートアップが採用を強化しているのが2024年の特徴です。特に、OpenAI、NVIDIA、TeslaなどのAI分野の企業は積極的にエンジニアを採用しています。
(2) 給与アップを狙うには? 転職戦略のポイント
① AIやクラウド関連のスキルを習得する
現在、最も需要が高いのはAI、機械学習、クラウド(AWS, GCP, Azure)のスキルを持つエンジニアです。
② ハイブリッドワークを受け入れる
完全リモートの求人は減少傾向にあり、「ハイブリッドワーク可(週2~3日の出社)」の求人が増えています。
4. 日本のIT転職市場への影響
アメリカのIT業界の動きは、日本のIT転職市場にも少なからず影響を与えています。特に以下のポイントが注目されています。
(1) 日本の外資系企業の採用戦略の変化
アメリカでFAANGの採用が減少する一方で、日本の外資系IT企業は引き続き採用を強化しています。例えば、AWS JapanやGoogle Japanなどの日本法人は引き続きエンジニアの採用を行っており、グローバルなスキルを持つ人材が有利な状況が続いています。
(2) AI・クラウドスキルの重要性が高まる
アメリカでAIやクラウド関連のエンジニアの給与が上昇していることから、日本でも同様にAI・クラウドのスキルを持つエンジニアの市場価値が高まると予想されます。
(3) 日本企業の給与水準の見直し圧力
アメリカのエンジニアの給与は日本よりも圧倒的に高いですが、近年日本でも「外資系企業との競争に勝つために給与を引き上げる」動きが見られます。特に、グローバル市場で戦う企業(楽天、ソフトバンク、メルカリなど)は、競争力を維持するために給与水準を上げる可能性があります。
まとめ:2024年のアメリカIT転職市場の動向と日本への影響
2024年のアメリカIT転職市場は「FAANGの時代が終わり、新たなテック企業が台頭する時代」に突入しています。特に、AIやクラウドに精通したエンジニアが高年収を獲得しやすい状況になっており、日本の転職市場にも影響を及ぼしています。
・FAANGの求人は減少傾向、新興企業(特にAI分野)が採用強化
・完全リモートより「ハイブリッドワーク」求人が増加
・AI・クラウドスキルを持つエンジニアの年収は$200,000超も可能
・日本の外資系企業は採用を継続、スキルのある人材が有利
・日本でもAI・クラウドスキルの需要が高まり、給与水準の見直しが進む可能性
今後のキャリア戦略としては、「グローバル市場で戦えるスキルを磨く」「日本国内でも外資系企業を視野に入れる」ことが重要になりそうです。