ITエンジニアとして働く。特にシステム開発関連会社に所属して働く場合、お客様との契約でお金を稼ぎます。
あなたは今、自分でどのようにお金を稼いでいるか知っていますか?
会社のサービスの提供の仕方で異なってきますが、その提供の仕方で社員の給与帯も決まって来ます。
パッケージシステム開発もありますが、それは開発が完成してから販売する先行投資的要素がある為、ここでは省きます。
ここでは顧客から依頼を受けて、契約を締結して仕事をする会社について説明します。
サービスの提供の種類と稼ぐ単位
まずは主なサービス提供方法を紹介します。
・パッケージサービス提供
提供するサービス内容を予め提示して、それを実施する事を契約する事となります。
例としてはデータエントリやパッケージシステム、クラウドサービスの初期導入サービスとなります。
例えば1つのクラウドサービスを導入を提示した作業範囲または時間の中で支援する事で1式80万円等で行います。
このサービス形態の場合、誰が行っても金額は同じです。1サービス当たりの金額も決まっていますので技術上位者が行っても、ベテランが行っても一律の金額になります。
例えばあるシステムの導入サービスがあり、それは1セット50万円だったとします。そのサービスを一人の技術者が月に3件実施して完了させた場合、その人の月の売り上げは150万円になります。
・システム請負開発
顧客からの依頼により求められる要件・機能のシステムを開発します。まずは要件を確定しその要件に対して見積りを行い、その後開発を行い納品します。システムを開発して完成したシステムを納品する契約になります。
このサービスの場合、見積もられた工数に対して担当する人の単価、もしくはフェーズ毎の規定単価を乗じて金額を出します。
その為技術者一人当たりの売り上げ額は、その技術者一人に設定された額となります。
その技術者が月100万円単価ならばその月の売り上げは100万円となり、その人は月に100万円稼いだことになります。
単価はその技術者の技術力と経験、担当する仕事に応じて決められます。
・時間契約
業務委託契約、準委任契約と言われる契約です。
月中の仕事を実施する時間を定め、その時間内に定められた仕事をするサービス提供です。SESと言われることもあります。
このサービスの場合には技術者に設定された月単価、または時間単価での売り上げになります。
月単価100万円の技術者が1か月稼働する契約ならばその人の売り上げは100万円になり、時間単価5,000円の技術者が160時間稼働する契約ならば80万円の売り上げになります。
自分のお給料は全体の売り上げから支払われます
会社に勤務していると会社からお給料が支払われます。
ただ上記の事をサービスの事を考えてみてください。IT技術者は自分が働くことで自分に設定された単価で売り上げが上がります。
その為、自分の月の単価以上に毎月のお給料が支払われる事はありません。
そしてその自分に設定された月の単価の中には、自分へのお給料分の他に会社の利益分、営業費、社会保険料、退職金積み立て、会社の費用などが含まれるため、例えば月単価100万円の人であっても、100万円が自分のお給料になる事はありえません。会社にもよりますがその40%~60%が自分の収入になります。
そして自分のお給料の上昇幅と単価の上昇幅も同じではなく、まず単価が上がり、それから自分の単価が上がります。ですので自分の単価が上がったからと言ってお給料に連動する会社は少ないと思います。
どうすればお給料が増えるか
技術者がお給料を増やすには、
「自分の単価を上げる」 = 「自分の価値を上げる」 = 「技術向上、経験を実績を積む」
これが最も考えられる方法です。
もちろん会社で昇進するという事も考えられますが、それでも上記の事が必要になります。
ですので先ず自分が行わなければならない事は技術力の向上と経験を積極的に積むことです。
しかしそれでも会社内で自分が思うように単価を上げる事は簡単ではありません。会社が設定する社外向けの単価にも上限があるからです。
その時はどうするか?
その時は外を見てください。単価は往々にして会社の規模で決まります。中小の会社では取れない単価でも大手の会社では取れるのです。
ですので自分の技術に自信を持ち、経験を積んだら次のステップの為の転職を考えることも一つの重要な自分の価値向上のステップです。
こうして自分の技術を上げ、価値を上げ、大きな単価を取れる会社に移る。
それがお給料を上げる一つの大きな選択肢となります。